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おとなの学び

やりたいことが多すぎる人に!マルチポテンシャライトの4つの生き方【教養本紹介】

マルチポテンシャライト

あれもこれも興味があって、常に何かを始めていて、同じことをずっと続けられない・・・

そんな、”やりたいことが多すぎる人”、いませんか?

何を隠そう私もそんなうちの一人です。
新しいことが病的に好きで、何かを始めていないと気が済まない性質です。そのせいで人生がとっちらかっていると言っても過言ではありません。

もしくは、お子さん含む家族がそのような”やりたいことが多すぎる”人で不思議で仕方ないし、心配・・・そんな方も多いかもしれません。

そんな人に読んで欲しいのが、ここで紹介する「マルチポテンシャライト」という本です。

やりたいことが多すぎる人に!マルチポテンシャライトの4つの生き方【教養本紹介】

マルチポテンシャライトとは、”さまざまなことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探求する人”とこの本は説明しています。

この記事では、読んでいる方およびご家族がマルチポテンシャライトかもしれない、という前提で、この本に書かれている4つの生き方について、アプローチの仕方、それに向いている人、そのような人がとるべき道の部分を書いていきたいと思います。

その前に。

残念ながらこの本はただ読んで内容を把握しただけでは意味がなさそうです。

この本の中にはいくつかのワークが用意してあり、それをやる事で初めて自分の人生に生かしていける中身になっています。ご家族がそうかもしれない、という方は、これらのワークを勧めてみるのも手です。

この記事では、私がこの本の中で一番注目したマルチポテンシャライトとしての”4つの生き方”について簡単に紹介したいと思います。

自分、あるいはお子さん含む家族がマルチポテンシャライトかもしれない、と思う方が、自分あるいはその方の生き方のタイプについて一緒に考える入り口にしてみてください。

マルチポテンシャライトの4つの生き方

著者は、この本の中でマルチポテンシャライトが幸せに生きるためのアプローチを4つ提唱しています。

グループハグ・アプローチスラッシュキャリア・アプローチアインシュタイン・アプローチフェニックス・アプローチの4つです。

これらについて詳しく見ていきます。

※事前に書いておくと、もちろんこの4つに厳密に縛られる必要はないと本書でも書いています。なんてったってマルチポテンシャライトですから。だそう。

グループハグ・アプローチ

1つ目のアプローチについて、こう著者は書いています。

一つの多面的な仕事またはビジネスに携わることで、職場で多くの役割を担い、いくつもの分野を行き来できること

多面的な仕事に関わることでマルチポテンシャライトとしての(自分の)ニーズを満たそうというアプローチです。複数の分野にまたがる仕事をしたり、自分の全てを注げるビジネスを立ち上げたりします。

いくつかのテーマを組み合わせて一つのキャリアにまとめるプロセスを、著者は「スムーシング(ぐちゃぐちゃに混ぜる)」と呼んでいます。

このアプローチに向いているのは、こんな人です。

・さまざまな能力が求められる多面的なプロジェクトが好き
・「お金のためにしていること」に自分のすべてを反映させたい
・ある分野に専念している時も、それが自分の仕事全体に貢献していると思えることをしたい

このような人が幸せなキャリアを達成する道として、本書では以下について詳しく書いています。

戦略1:複数の分野にまたがる分野で働く
戦略2:マルチ・ポテンシャライトがご機嫌でいられる場所を探す。
戦略3:柔軟な組織で働く
戦略4:今の仕事を多面的なものに変える
戦略5:起業する

章末では、興味リストの作成からそれを組み合わせて既存の分野と重なるところを見つけたり、合った企業やビジネスを考えるためのワークが用意されています。

スラッシュキャリア・アプローチ


2つ目のアプローチについて、こう著者は書いています。

パートタイムの仕事やビシネスをいくつか掛け持ちし、その間を日常的に飛び回っていること

「スラッシュ・アプローチ」は別名「ポートフォリオ・キャリア」とも呼ばれるそうです。
この場合、「グループハグアプローチ」では一つの事業に組み込まれていたさまざまな情熱が、繋がりあわずにバラバラです。(医者だけど絵も好きだしギターもひくよ、みたいな)

ここでこのアプローチが目指すのは、それぞれのバランスを取りながら収入源(スラッシュ)をたくさん持ち、かつ食いつなぐギリギリで消耗したりしない、というところです。

例えば週に10時間は仕事A、週に2日は仕事B、たまに突発で仕事C、のような感じです。

このアプローチに向いているのは、こんな人です。

・毛色の違う幾つかのテーマを頻繁に切り替えながら仕事をするのが得意
・ニッチなテーマに魅力を感じるけどフルタイムではやりたくない
・自分のいくつものスキルを組み合わせたプロジェクトを会社という枠に埋れさせたくない

このような人が幸せなキャリアを達成する道として、本書では以下について詳しく書いています。

方法1:フルタイムの仕事のフリーランス版になる
方法2:パートタイムの仕事からチャンスを広げる
方法3:まず飛び込んで、やりながらバランスをとる
方法4:専門的なサービスを提供する幅の狭いビジネスをいくつか営む

章末では、実際にスラッシュを洗い出し、取り入れる方法を考え、ブラッシュアップするためのワークが用意されています。

蛇足ですが、私はスラッシュキャリア・アプローチが性に合っていそうでした。
ずっと技術系でフルタイムで働いてきましたが、本当はそこでの仕事の時間をもっともっと少なくしたい、そして他のビジネス(例えばイラスト)もしたいと思い続けてきました。仕事自体はやりたいことに合っている部分も多いので、「週3日だけここで働けたらいいのに」と今でも思っています・・・

アインシュタイン・アプローチ

3つ目のアプローチについて、こう著者は書いています。

生活を支えるのに十分な収入を生み出し、他の情熱を追求する時間とエネルギーも残してくれる、フルタイムの仕事かビジネスに携わること

意外に思えますが、かの有名なアインシュタインは特許庁(経済的安定+仕事が楽)に勤めていたそうです。

このように安定した「ほどよい仕事」をしながら、情熱を注げる取り組みをほかに持つというアプローチです。つまり儲けになりにくい分野を気楽に追求することができるのです。

これ、なんだか現代の日本人(フルタイムで同じ会社で働き経済的に安定した人が多く制度的に辞めさせられることも少ない)と親和性が高そうだと思いませんか?

このアプローチで大切なのは、この「ほどよい仕事」の基準が自分なりにあって、それを選び取れていることです。

このアプローチに向いているのは、こんな人です。

・融通がきくことよりも安定を重視
・仕事が人生で一番大事なことでなくても構わない
・心惹かれるたくさんのことを趣味として楽しみたい
・あまり儲からないこと(芸術など)を追求したい

このような人が幸せなキャリアを達成する道として、本書では以下について詳しく書いています。

●ほどよい仕事を持つこと(エネルギーを確保する)
●ほどよいビジネスを持つこと
●自分のスキルの「相対的価値」を知ること

章末には、「ほどよい仕事」と「ほどよいビジネス」を洗い出すためのワークが用意されいます。

フェニックス・アプローチ

4つ目のアプローチについて、こう著者は書いています。

ある業界で数ヶ月、もしくは数年働いたあと、方向転換して、新たな業界で新たなキャリアをスタートさせること

生まれ変わる不死鳥のように、数ヶ月、数年ごとに業界を移り、興味を一つずつ掘り下げていくアプローチです。次の多様性の発現までがゆっくりで、他のアプローチとは時間軸がかなり違います。

よく連続起業家と言われる人を想像すると分かりやすいですね。

このアプローチに向いているのは、こんな人です。

・長期間にわたって物事に熱中するタイプだ
・新しい分野を始めたくなる頃には、前の分野で何ヶ月、もしくは何年も経験を積んでいる
・あるテーマに深く入り込むのが好き
・1日がそれほど多様性に満ちていなくても幸せ

このような人が幸せなキャリアを達成する道として、本書では以下について詳しく書いています。

●次の分野に時期を知る
●ジャンプする前に、次の土台を築いておく
・今あるネットワークを活用する
・新しいネットワークを広げる
・ボランティア活動をする
・無償でいいから働いてみる
・トレーニングを受ける
・応用のきくスキルをアピールする

●連続起業家(シリアル・アントレプレナー)になる

章末では、挑戦したいキャリアや一歩踏み出すための戦略を検討するためのワークが用意されています。

4つの生き方から、自分の人生の道すじを考える

あなたもしくはご家族の方がマルチポテンシャライトだと仮定して、当てはまったアプローチはあったでしょうか。

最初に書いたように、著者ももちろんどれかに決めなくてはいけないとは言っていません。

それでも、これ部分的に私と合っているかも?というものがあったのではないでしょうか。

今までマルチポテンシャライトにこのような具体性のある提案をしてきた本を私は読んだことがありません。

一つ一つのワークをこなしていくと、この特性を人生にうまく落とし込んでいく強いヒントが見えてきます。

この本の後半では、渋滞しがちなマルチポテンシャライトがどのように生産性を高めていくか、マルチポテンシャライト特有の不安にどう向き合っていくかについても詳しく述べられています。

TED動画

著者のTED動画もぜひ観てみて下さい。緊張もあると思いますが、著者の声、ところどころ震えていますよね。これだけ有名になっていても、世界に向かってマルチポテンシャライトだと宣言し、考えを話すのは勇気がいったのではないかと想像します。

 

別の方ですが、マルチポテンシャライトの方にぴったりの、私が好きなTED動画も貼っておきます。
本書でも軽く触れられている従来の「新しいことを始めるのには10,000時間必要」という噂(?)を否定し、色々な物事をサクッと勉強していくことについて語ってくれています。

 

最後に

つべこべ書いてきましたが、私を含むマルチポテンシャライトにとって人生は本当に短い!短すぎる!

それでも、掛け算で多様な生き方を選択できるマルチポテンシャライトの醍醐味を味わっていきたいですよね。

ぜひ読んで一緒に実行していきましょう!

 

私or家族がマルチポテンシャライト!

という方はこちらからどうぞ!

 

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