最近知ったフレネの考え方と教育技術。
フレネさん自身もかなりロックでとにかくおもしろかったのでその教育技術を紹介しながら
個人的にここをおうちで取り入れてみようと思ったところを書いてみたいと思います。
※もちろん私は教育に関してプロではないのであくまで我流ということで見ていただけたらと思います。参考文献は参考文献の章にあります。
フレネの考え方・教育技術 おうちで取り入れたいところ
この記事では、そもそもフレネの教育技術とは?というところから始めて、その数ある教育技術の中からおうちで取り入れたいところをいくつか紹介してみたいと思います。
※おうちでの取り入れ方、というところは私が勝手に考えた内容ですので、あしからず…
そもそもフレネの教育技術とは?
”フレネ教育”と呼ばれることが多いのですが、確固としたこういうメソッド!というものがあるわけではないので輪郭が掴みにくいと言われています。
それどころか、(ここがまた好きなのですが)フレネ自身は”フレネ教育”という呼ばれ方を否定していました。
ひとりのカリスマを崇めることは、本質的にファシズムと変わりがないからだそうです。
ロック!!!
フレネは”これが正解である”という教育法や教師的なものを示しません。
ベスト・正解を求める思考こそが安易に「正解らしきもの」に飛びついてしまう自分の頭で考えない市民を再生産してしまうという根本的な矛盾があるから。
痛烈ですよね。
教育方法を子どもや地域の実地から生活に即して考えるというのがフレネのコンセプト。
ルーティン化(定型化)したやり方からは、いずれ実行することが目的となり、活動が形骸化して何も生まれてこない。
教員が目前の子どもたちを観察して、彼らの人生に向けて、豊かで意義のあるものとなるようにするために、今何をしたらよいのかを考えること。
このような考えだったようです。
とはいえ子どもにとって能動的な活動となるような授業改善を行うための「技術(テクニック)」というものをいくつか残しています。
合言葉は
「頭でっかちかっこよい頭と何にでもできる器用な手を」
だそうです。(私もそうなりたい!)
前置きが長くなりましたが、それらの技術を紹介しながら家で取り入れたいところを書いていきます。
フレネの教育技術:自由作文(テキスト)
次に書くように印刷機を教室に導入したフレネは、子どもたちが書いた原稿を印刷してオリジナルの教科書にしていました。
自由作文とは、頭の中にあるものをなんでもいいから書くもので、文章が書けなかったら絵を入れてもいいですし、文字通り”自由”です。
文章的な正しさの方に重きを置く国語教育に対して、自由に書き表現できる楽しさを感じられます。
おうちでの取り入れ方
なんでもいいからその時頭にあることを自由に書いてみる、というのをやっていきたいと思っています。
それをファイリングしたり印刷して製本したり、祖父母に送ったりしながら、自分が見た世界をテキストに落とし込む楽しさと充足感を味わせてあげたいと思っています。
簡易的ですがこんなものを作ってみたので、記録として残していこうと思います。
フレネの教育技術:印刷機
「学校に印刷機を!」というスローガンのもと、フレネは教室に活版印刷機を導入しました。
今でいうところのタブレット導入のような、最先端のガジェットを利用するICTと通ずる柔軟さを感じます。
おうちでの取り入れ方
子どもが書いたものを印刷する、というのはそのままやりたいですが、それだけでなく取り入れたいのはその新しいものを柔軟に教育に活用していくその精神。
もちろんやりすぎは注意ですが、我が家は積極的に映像やタブレット端末、ゆくゆくはPCなども取り入れていきたいです。
親の抵抗感がそのまま子どもへのハードルとならないように、私自身も日々学んでいきたいです。
ちなみに私が今やりたいのは3Dモデリング→3Dプリンターでの製作→プログラミングで動かすです。
フレネの教育技術:学習計画表
子どもたちは各々、自分で学習計画表を作って遂行していきます。
色鉛筆で塗りつぶして進捗状況を可視化するそうです。
おうちでの取り入れ方
この辺りは家でガチガチにやると息が詰まってしまいそうなので、ゆるく取り入れたいと思っています。
子どもが興味を示しそうなところに限り、この辺り計画立ててやってみようか?と一緒に考えて、進捗を塗りつぶしていく、くらいはやってみたいなと思っています。
こんなものを作ってみたので、こちらもゆるく実践してみようと思います。
フレネの教育技術:散歩教室
ただ座って授業を受けさせるのではなく、教室を出て、学校のまわりの自然や村人の生活の中で教材を見つけます。
帰ってきてからどんなことを見て感じたかを書く中でいろんなことを学びます。
おうちでの取り入れ方
そのまま、散歩や旅行をして帰ったら見つけたこと・感じたことなどを自由テキストで書くようにしてみたいと思っています。
そこから出てきた疑問を解消するためにさらに調べたり、ほかのところも見てみたり、楽しかった!すごかった!で終わりにせずに広げていく足がかりにします。
STEAM旅行を計画・まとめるのも、広い意味での散歩教室かもしれません。
フレネの教育技術:自由研究
各自が自分の興味に従ってテーマを決めて取り組む「自由研究」も特徴です。
そしてこの自由研究の結果をコンフェランスという学会のようなもので発表します。
おうちでの取り入れ方
自由研究と発表。
この辺りは私が実践している(&より力を入れていこうと思っている)おうちPBL(プロジェクトベースラーニング)とも通じるものがあるので、改善しながら実践していこうと思っています。
フレネの教育技術:学校協同組合
学校の運営を生徒が実施し、それにはお金の管理や工面も含まれます。
おうちでの取り入れ方
もう少し大きくなったら、我が家の一員としてどこかの家計管理も任せてみたいと思っています。
例えばおやつ予算を設定してその中でやりくりする、最適な額はどのくらいなのか、どうしたら増やせるか考えるなどを話し合いながらやってみたいと思っています。
フレネの教育技術:生徒集会
生徒集会は学校生活における様々なことを議題にして先生も子どもも対等に意見を言う、直接民主主義の場です。
おうちでの取り入れ方
もちろん何十何百の生徒で構成する生徒集会は家で真似ることはできませんが、直接民主主義のエッセンスは我が家でも取り入れてみたいと思います。
民主主義と言っても多数決で安易に決めたりしないのがフレネ。
相手の言うことを最後までよく聞く。議論してお互いが納得できるところを見つける、というのを家でもやっていきたいです。
(自分の子ども相手だと現実は難しいかもしれないですが…なるべく…)
フレネの教育技術:アトリエ
小学校の設計のところで、みんなで過ごす共同室に隣接する形で8つのアトリエを設けることを推奨しています。
1. 畑仕事、動物飼育
2. 鉄工と木工細工
3. 製糸、織物、裁縫、料理、家事
4. 建築、機械、商業
5. 下検分、知識、資料
6. 科学実験
7. 文字記号による想像、表現、コミュニケーション
8. 芸術的創造、表現、コミュニケーション
おうちでの取り入れ方
コンセプトに比べてかなり不完全なのは承知の上ですが、現在いつも過ごしているリビング内にコーナーを設けていきたいと思っています。
フレネの教育技術:言語の自然な学び方
ここもフレネのすごくおもしろいポイントです。
言語習得はことば(聴く話す)→描写→聞く話す→書き→読みの順で習得していくというもの。
そもそも書きたいというモチベーションは遠くの人に何かを伝えたいと思った時に出てくるものなので、そのような機会を持つことで自発的に上達していく。そして他所からもらったものを知ろうとする中で読みが発達してくると。
完全に読み書きが逆だと思っていたのですごく新鮮な観点でした。
こちらはまた別途本を読む予定です。
参考文献
手仕事を学校へ:フレネ著
子どもが育つ学びのすじみち:フレネ研究会
フレネの考え方・教育技術 おうちで取り入れたいところ まとめ
フレネの考え方・教育技術に興味を持ったのでまとめてみました。
まだまだ勉強中なので、こちらの記事も調べたり実践する中で加筆・修正していきたいと考えています。
こちらのブログでは、子どもの教育のこと・具体的な実践などをまとめています。
https://chiikueigo.com/2020/01/01/contents/